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投資は余りにも販売側に有利な状況です。様々な意見を聞いてから判断しても遅くありません。


by racco
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日本国債の引受先探しで適当に忙しい財務省

2011/09/30
『日本国債の引受先探しで適当に忙しい財務省』

 日本の国債に対する考え方は、人によって実に様々です。

 個人投資家の私としては、日本国債については、自分ではほとんど魅力を感じないのですが、FPとして他人に助言するような場合には、ネット銀行の定期の他に、比較対象の商品として「個人向け国債」をあげることが多くなります。

 個人的には、現実として、日本の国債もネット銀行の定期も、利回りが1%未満の世界の商品ですから、どれを選んでもさほど変わらない印象です。ほとんど違いがない。
 途中での解約が損な場合が多いネット銀行の定期よりも、ある程度自由度のある個人向け国債の方が良いかも知れない程度の違いです。それなら、出し入れ自由のMRFで充分に思ってしまう。

 ところが、極めて保守的で、「絶対に損したくない」「株を買うのは怖い」なんて人から相談されると、つい、選択肢のひとつとして「個人向け国債」くらいしか、提示できませんから、とても狭い選択肢になります。
 そこでの話題としては、金利の「0.1%」の違いが、とても大きな差に感じられることになります。

 私としては、「10年国債の利回り」はとても重要な指標です。その個人向け版の「個人向け国債」も比較対象の商品として注目はしていますけど..。
 新商品だった当初は、財務省にとって、予想外に良く売れた時期もあったようです。それで気分を良くしたのか、売れる商品と勘違いしてしまったのか分かりませんが、毎年発行額を増やしてきたようです。

 ところが、これほどの異常な超低金利を極めて長期間に渡って継続しているのですから(この原因の一端を担う犯人とも言えそうなのが財務省ですが)、だんだん売れ残り状態になってきたようです。

 そうなると、最近の私の注目点のひとつは、「売れない個人向け国債を、財務省がどうやって売ることに知恵と工夫を出すか」という点に関心が向かってます。
 変動金利商品の金利の計算方法を変えてみたり、地方銀行などにも販売強化を依頼したり、まぁそんな程度の策しか出てこないようです。

 所詮は、動機が「大量の国債を引き受けていた銀行が、そろそろ限界に近い」ために、替わりとなる引受先として「国民に狙いをつけた」ところまでは、確かに良かったのかも知れませんが..。売り方や商品設計には、やはり才能がなかったようで、国民にもスグに飽きられる。
 財務省の役人は、やっぱり商売下手ということでしょう。商売下手ですから、コスト意識が無いのもうなずけます。

 肝心なのは、国債の引き受け相手を探すことではなく、「国債を発行せずに、財政再建をする知恵と工夫を出すこと」だと思われます。
 でもそれを考えて実行すると、財務省自身がとても長期間に渡って、これまた非常に面倒なことをやり続けるハメになるでしょうから、そんな面倒なことになることは、一切考えることがなさそうです。

 一時的な効果狙いであれば、国民の復興意識が高い時期のうちに、数回こっきりの返済不要の商品として、法律を変えて、財務省でも堂々と「復興宝くじを発行できる」ような手がありそうです。復興財源のひとつとして、充分ありの作戦に見えます。
 その場合、友愛精神の鳩山元首相には、最低でも数十億円くらい率先して購入してもらいましょう。菅前首相も数億円程度は、自腹で購入してもらう。当然ですが、国会議員が当選した場合の賞金は、すべて復興資金として寄付してもらいます。

<以上、私個人の見解ですので、投資の際はご自身の判断で行ってください>
by raccoblog | 2011-09-30 14:02 | 投資よもやま話